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とつかボーカル教室
2018年10月13日 [うたばなし]

絶対音感・微妙な周波数の違い・相対音感

「絶対音感ってあったほうが良いの?」って疑問に思う人もいると思うのですが、歌を歌うことだけ取ってみれば、個人的にはあまり必要じゃないと思っています。むしろ、絶対音感が邪魔になる場合もあったり...。

先日、セプテンバーコンサートの出演者の中にジャズのグループがあったのですが、そのピアノのピッチ(音の高さ)について微調整したいというご要望がありました。恥ずかしながら、僕もその辺のところ全く詳しくなく、後から調べてみたりしたのですが、楽器の基準音は「ラ」の音で、「ラ」の音の周波数が基本は440Hzなのだそうです。ただ、これがオーケストラなどだと442Hzとかにする場合があるのだそうです。(少し高めになる)先日のイベントでは、その電子ピアノの調整方法を調べてもらい、調整ができて、演奏は問題なかったのですが。

そんなHz単位で微妙に音が変わってくるのであれば、絶対音感って本当に「絶対」なの?って思ってしまいました。例えば、その人が絶対音感をもっていたとして、絶対音感を身につけるとき(子供の頃)に聴いていたピアノのピッチが440Hzなのか442Hzなのかで、その人の絶対音感って微妙に変わってきますよね???

人それぞれの絶対音感があったのでは、それは絶対音感と言っていいのだろうか?と。そしてその微妙な違いがある人同士が2人で歌ったときに微妙に合わないとかハモらないだとか。カラオケや楽器とあわせて歌うときとかも、自分の絶対音感と伴奏の周波数が微妙に違うと微妙にずれちゃうと思うんです。

あと、特に歌の場合ですが、絶対音感の持ち主であっても、それを正確に声に出せるかどうかというのはまた別の話だったりするんですよね。絶対音感を持っていても歌うと音程外れてしまうという人も実はいたりします。

で、歌うときに絶対音感より必要なのは「相対音感」だと思います。相対音感とは、簡単に言うと聴いたところに合わせる事が出来る音感のこと。カラオケや伴奏に合わせて歌うことも、ハモったりすることも、この相対音感があるからできるんです。絶対音感は幼少期にしか身につかないと言われていますが、相対音感は「聴く」という作業を意識して行って訓練していけば、ついてくるものだと思います。

まあ、とにかく、「よく聴いて、歌う」ってのが大事だと思うのです。





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